囃子方と祇園囃子
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出張囃子
祇園囃子を奏する各鉾、山には出張囃子の依頼も数多い。函谷鉾で記録にある主なものは、戦後まもないころの松竹、大映映画の録音、ラジオでの生演奏などから、昭和四十五年(一九七〇)大阪万博、同四十六年(一九七一)亀山市太鼓まつり(三重県)、同五十四年(一九七九)NHK「民謡をあなたに」(大阪府堺市)、同五十五年(一九八〇)フジテレビ「和宮御留」(太秦、映画村)、平成二年(一九九〇)琵琶湖疎水竣工百周年記念行事(蹴上浄水場、疎水舟上)、同六年(一九九四)平安建都千二百年記念行事(記念広場、八坂神社)、青年会議所世界大会(神戸市)など。最近では平成十四年(二〇〇二)八坂神社本殿修復竣工記念奉納囃子、同十七年(二〇〇五)テレビ朝日「祇園囃子」完成レセプション(東京)、全国山・鉾・屋台保存連合会総会(京都市)、平成十九年(二〇〇七)全国国民文化祭(徳島県)などがある。出張囃子は商業的宣伝に乗らず、鉾上ではなく眼前の観衆に対しての演奏は技術と精神面を鍛える絶好の機会であり、楽しい想い出にもなっている。また、出張囃子ではないが昭和四十四年(一九六九)には俳優の大村昆が巡行で四条河原町まで鉾上、鉦方の先頭の位置に座し、テレビ中継によりその年の山鉾巡行を盛り上げた。
祇園祭について、そして函谷鉾・保存会について、詳しくご紹介しております。「鉾や山を見る」・「巡行を楽しむ」だけでも良いのですが、その歴史、由来、願いなど多くの人々が積み上げてきたことを知って、実際の鉾や山をご覧いただくとより深く楽しんでいただけるのではないでしょうか。
そんな願いを込めてご紹介しておりますので、ぜひじっくり「函谷鉾」を知ってください。