四条通での囃子

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七月十七日午前八時三十分ごろ、おもむろに鉾は町会所から離れ、静寂の中、車輪の音を軋ませながら四条通を西に室町まで曳かれ町内出発のときを待つ。 稚児人形嘉多丸君の日除け幕が外され、ビルの谷間に太鼓の音が響くと囃子方の低く重い掛け声と音頭取りの掛け声が重なり、笛、鉦が最初の音を出すと鉾が進み出し拍手が沸きあがる。曳き子の力強さと囃子方の厳粛さが鉾全体に漲る。「地囃子―出わか」を奏でながら鉾宿の前を過ぎるとき、一際大きな拍手と「行ってらっしゃい」の声がかかる。
午前九時、長刀鉾が出発、山が三つ入ると間髪置かず函谷鉾は改めて曳き出しの地囃子を囃し町内を後にする。東洞院~高倉で「出鶴」、堺町の「くじ改め」で「出函谷」を囃す。寺町の御旅所で再び「出函谷」を囃すため、間に「出わか」を入れる。本社遥拝の後、長刀鉾の「辻回し」待ちで小休止。 進発後、四条河原町交差点進入前に「小松」に入り、「神楽―唐子―白山―「戻り囃子(地囃子)」と繋がり、この間囃子の短縮はできないので「小松」に入るタイミングが微妙であり、河原町西入の呉服店あたりを基準に経験で「小松」に入るタイミングを決めている。








祇園祭について、そして函谷鉾・保存会について、詳しくご紹介しております。「鉾や山を見る」・「巡行を楽しむ」だけでも良いのですが、その歴史、由来、願いなど多くの人々が積み上げてきたことを知って、実際の鉾や山をご覧いただくとより深く楽しんでいただけるのではないでしょうか。

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