日和神楽(ひよりかぐら)

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宵山最後の囃子の熱気もそのままに鉾を降りた囃子方は鉦、太鼓を木製の組立屋台に備え付け、囃子を奏でながら四条通の人波を掻き分け東へ進む。四条寺町の御旅所で明日の巡行の晴天を願う「日和神楽」という行事である。道中、最後の鉾囃子で鉾上から見送った他の鉾の日和神楽行列とすれ違うときには微妙に違う祇園囃子が重なり合い、挨拶を交わす。お互い知己同士の囃子方の交歓風景も見られる。御旅所で神官のお祓いを受け、観衆の見守る中、唐子を奉納演奏し、戻り囃子に移った瞬間、屋台は西へ出発。従来は四条通をそのまま西へ帰町していたが平成十三年より寺町通南下、松原通西行、烏丸通を北上する昭和三十までの旧巡行路のコースをとり、江戸時代までの寄り町である貞安前之町(寺町通四条下る)、蓮池町(現、京極町=寺町通松原上る)、葛龍屋町(高倉通高辻下る)高辻尻町(室町通高辻下る)へ立ち寄り、町内会長に挨拶し帰町する。道すがら囃子方によるチマキの手渡しも行われ、山鉾の通らなくなった旧巡行路の人達にも喜ばれている。



祇園祭について、そして函谷鉾・保存会について、詳しくご紹介しております。「鉾や山を見る」・「巡行を楽しむ」だけでも良いのですが、その歴史、由来、願いなど多くの人々が積み上げてきたことを知って、実際の鉾や山をご覧いただくとより深く楽しんでいただけるのではないでしょうか。

そんな願いを込めてご紹介しておりますので、ぜひじっくり「函谷鉾」を知ってください。